次世代PAO潤滑剤


耐熱性と低温性を両立、幅広い温度範囲で安定した油膜保持を実現

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製品説明

次世代PAO潤滑剤は、従来のPAO(ポリαオレフィン)と比較して、温度による粘度変化が少ないmPAO(メタロセン・ポリαオレフィン)をベースオイルに採用することで、幅広い温度範囲で使用することが可能な潤滑剤です。鉱油系のグリースやオイルの使用用途では、ゴムやプラスチックへの影響が少ないPAO基油が広く普及していますが、近年の要求性能の高度化に伴い、低温環境下での流動性不足や高温環境下での蒸発・硬化が課題となっています。次世代PAO潤滑剤は優れた温度粘度特性により、これらの課題を解決します。


※PAO=Poly Alpha Olefin


PAOとは合成油の中でも最も鉱油に近いタイプで、従来のPAOは化学構成の分子側鎖がランダムとなっているのに対し、次世代のPAOは分子側鎖が均一になるようにコントロールして作られています。NOKクリューバーでは、この次世代PAOを基油としたグリース(主に自動車用)、オイル(主に食品機械用)を取り扱っています。


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特長

      1. 温度による粘度変化が極めて少ないmPAOを採用し、低温から高温まで幅広い温度域で安定した潤滑性能を発揮します。
      2. 従来品に比べて酸化劣化しにくい化学特性を備え、長期間の使用においても高い潤滑寿命を維持します。
      3. 高い耐摩耗性により過酷な摩擦環境下でも機器の長寿命化をサポートします。

次世代PAOグリース

特性

低い温度環境下でもトルク数に優れた「ISOFLEX」※ TOPAS L32と、次世代PAOグリース各種を比較すると、「ISOFLEX」TOPAS L32と同等の低温トルクを保持しつつも、基油粘度はKlübersynth LMI 44-42で約2倍、Klübersynth LMI 44-82で約4倍となり、その分油膜が厚くなり摩耗が減少します。更に、Klübersynth LMI 44-202は、低温トルクは若干劣るものの、約10倍の基油粘度を有しているため、モーター音低減などにも効果を発揮し、音消しグリースとしての使用も期待できます。

※「ISOFLEX」はNOKクリューバーの登録商標です。(商標登録1366368号)


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温度粘度特性と使用温度範囲

グリースに使用している基油の温度粘度特性は、鉱油グリースや従来PAOグリースの基油と比べ、次世代PAOグリースの基油は温度による粘度の変化が少ないため、一年を通して、安定した装置の稼働が得られます。
一般的に鉱油グリースの使用温度は-20℃~120℃となりますが、従来PAOグリースは-40~120℃と鉱油グリースよりも低温、高温ともに広い温度範囲を有します。次世代PAOグリースは、140℃の高温領域まで使用が可能で、近年の自動車業界で必要とされる高温範囲にも対応しています。


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    基油の温度粘度変化(イメージ)
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    温度範囲の目安(イメージ)


低温性と耐熱性

低温性と耐熱性の比較を行った各グリースの40℃基油粘度は、鉱油グリースが84mm2/s、従来型PAOグリースが18mm2/s、次世代PAOグリースが45mm2/sとなります。
低温性については、-40℃環境でのJISの軸受の起動トルクを測定した結果、鉱油グリースは60N・cmを越える非常に大きな値となりますが、低温性特化型PAOグリースと同様に次世代PAOグリースは15N・cm未満と非常に低いトルクであることが確認できます。
耐熱性については、120℃環境での蒸発損失率を測定した結果、鉱油グリースと低温性特化型PAOグリースは300h経過後で50%以上となりますが、次世代PAOグリースは25%程度と低温性特化型PAOグリースよりも耐熱性が40%アップしています。


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    低温時のトルク測定
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    高温時の蒸発損失率

次世代PAOオイル

特性

従来のPAOオイルKlüberoil 4 UH1-320 Nと次世代PAOオイルKlübersynth NH1 4-320 Nを比較すると、双方は同じ動粘度であっても、次世代PAOオイルの方が流動点が低いため、従来PAOオイルよりも15℃低い温度環境で使用が可能な上、酸化しにくく、耐摩耗性に優れます。


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耐摩耗性と酸化劣化性

次世代PAOオイルと粘度が同じ従来PAOオイルを比較したところ、摩耗痕径の大きさを比較する四球試験(耐摩耗試験)では、摩耗痕径は従来PAOオイルが0.38mmに対し、次世代PAOオイルが0.31mmと約2割小さく、この結果から次世代PAOオイルの方が耐摩耗性に優れていることがわかります。
酸素を投入し規定の圧力値に下がるまでの時間を測定した回転ボンベ式酸化安定度試験では、従来PAOオイルが700分という結果に対し、次世代PAOオイルは1,022分と約1.5倍長く、酸化劣化がしにくいと言える結果になりました。


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    四球試験(耐摩耗試験)
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    回転ボンベ式酸化安定度試験


潤滑領域による摩擦の変化

次世代PAOオイルと他3種類のオイルを右図の試験方法で比較した結果、歯面同士が接触する境界潤滑領域から、油膜が十分に形成される弾性流体潤滑領域に至るまで、すべての領域において、次世代PAOオイルは摩擦係数が低く、優れた潤滑性を示しました。これにより、動力の伝達効率が向上し、エネルギー損失による油温の上昇が抑制されるため、オイルの長寿命化にもつながります。


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    ギヤオイルの摩擦係数評価
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    FZG歯車試験機(FVA 345準拠)


交換寿命と製品種類

減速機でのオイル80℃における交換期間の目安は、鉱油が約7ヶ月に対し、従来PAOオイルは3倍の約21ヶ月ですが、次世代PAOオイルでは更に1.2倍の24ヶ月に交換寿命が延びるため、メンテナンス頻度減少、人件費などのトータルコストダウンに寄与します。
また、次世代PAOオイルは粘度の異なる12種類のグレードがあり、用途に応じたご選択、ご使用が可能です。


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    ギヤオイルとしての交換推奨寿命(80℃)
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    次世代PAOオイルの種類

活用例

  • 自動車用サンルーフ/アクチュエータのギヤ、食品機械用/製薬機械の多目的オイル、その他減速機ギヤ、チェーン、ガイド部 など

製品ラインアップ


※「SEALUB」はNOKクリューバーの登録商標です。 (商標登録5652781号)

※「グライトパン」はNOKクリューバーの登録商標です。 (商標登録5552576、5552577号)

※「UNISILKON」はKlüber Lubrication München GmbH & Co. KGの登録商標です。(商標登録3140009号)

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製品の詳細はNOKクリューバー株式会社のWebサイトをご覧ください。