シールの種類と使用可能範囲

シールの種類

シールは密封装置とも呼ばれ、作動原理・形状・材料を最適に組み合わせることにより、いろいろな用途・使用条件を克服し、実用化されてきました。その結果として種々のタイプのシールが開発され、現在に至っています。


シールは運動用シール(動的シール、パッキンともいう)と固定用シール(静的シール、ガスケットともいう)に大別されます。さらに運動用シールは、少なくとも静止状態では密封面が接触状態になる接触形シールと、密封面に隙間が確保されている非接触形シールに分けられます。

オイルシール、リップパッキン(Uパッキン、Vパッキン等)、メカニカルシール等は運動用シールの接触形に分類されます。Oリングは固定用シールと運動用シールの接触形、両方の用途で使用されます。

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使用可能範囲

シール選定の目安としてご利用ください。



周速度-流体圧力
(各種接触形シールのシール可能圧力と周速度の上限)

この図から、例えば回転用オイルシールは高い周速度※で使用できますが、シール可能な圧力は低いことがわかります。Uパッキン(往復動用)は高い圧力で使用可能なことがわかります。

※周速度:ここではシールの密封面が、軸などの相手部品と接触しながら動く(接触に近い状態を含む)速度を指します。

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耐熱性
(使用温度から見たシールの使用限界)

シールの材質により使用可能温度は大きく変わります。金属製シールはゴム製シールの耐熱性を大きく上回ります。

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