大型加湿膜モジュール

毛管凝縮法により、電源なしで燃料電池を加湿

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特長

  1. 高い加湿性能と耐久性を両立した中空糸膜を採用しています。
  2. 燃料電池スタックからの排気ガス中の水分を回収するため、電源フリーでの加湿が可能です。
  3. 構成部材には、燃料電池スタックへの影響を考慮した溶出の少ない材料を採用しています。
  4. FEM解析による耐熱・耐圧を考慮したモジュール設計が可能です。
  5. 社内評価体制により、各種の信頼性評価が可能です。


特性

大型加湿膜モジュールは、中空糸膜を活用し、電源フリーで加湿が可能なモジュールです。
加湿原理は「毛管凝縮法」と呼ばれるもので、水蒸気を含んだ燃料電池スタックからの排気ガスが、中空糸膜内表面の細孔で凝縮した液体となり、膜の二次側へ水蒸気が選択的に透過することで加湿が行われます。


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製品ラインアップ

NOKの大型加湿膜モジュールは、燃料電池の出力に応じて、NHF-100(50~220 kW向け)とNHF-300(100~300 kW向け)の2タイプがあります。
ただし、燃料電池メーカー様の要求流量域が異なるため、これは参考値となります。


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評価試験

加湿膜モジュールは、乾燥空気と加湿空気をそれぞれ中空糸膜の内側と外側に流入させ、水蒸気のみを交換する部品です。性能指標は、加湿性能(水蒸気の移動量)と、乾燥空気および加湿空気それぞれの圧力損失(流れやすさ)となります。特に、加湿性能は条件によって大きく変わるため、乾燥空気と加湿空気それぞれの一定の条件下で流入させた結果のグラフとなります。
※製品により条件が変わるため、必ずしも同じグラフにはなりません。

・WTE(水蒸気交換効率)= 乾燥出口水蒸気流量 ÷ 加湿入口水蒸気流量
・露点差=加湿入口露点 - 乾燥出口露点



NHF-100の加湿性能結果

性能評価条件:乾燥空気 2000~4000 NLM、80℃、200 kPa-abs.
       加湿空気 2000~4000 NLM、80℃、200 kPa-abs.、90 RH%


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NHF-300の加湿性能結果

性能評価条件:乾燥空気:4000~10000NLM、80℃、300kPa-abs.
       加湿空気:4000~10000NLM、95℃、250kPa-abs.、90RH%


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採用イメージ

  • 燃料電池大型トラック
  • 燃料電池船舶
  • 燃料電池電車

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    燃料電池船舶

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    燃料電池電車